2026年04月25日【なぜ今、オリジナルボディなのか】
セミナーアーカイブ
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1h 23m
「ブランドらしい服」は、何によって生まれるのでしょうか。
同じデザイン画から服をつくっても、パタンナーが違えば、出来上がるシルエットは違う。そこには技術だけではなく、一人ひとりが持つ美意識や経験、身体の見方が反映されています。
AKIRANAKAのチーフパターンメーカー・北村悦子氏は、自身の裁断用ボディとしてオリジナルのヌードボディ「ALLURE」を開発。その後AKIRANAKAでも採用され、4年間にわたり、すべての商品づくりに使用してきました。
なぜ既製のボディではなく、オリジナルなのか。
北村氏が求めたのは、単に寸法の合った身体ではありません。トワルを着せたときに実際のモデルの姿が浮かぶこと。デコルテや肩甲骨の凹凸、大人の女性らしい身体のニュアンスを持つこと。そして、ブランドが求めるシルエットを繰り返し立ち上げるための基準となることでした。
ALLUREのフォルムを導き出す過程では、服だけでなく、彫刻や造形、日常の中で「美しい」「格好いい」と感じたものを自分の“記憶の引き出し”に蓄積し、そこから形を探ります。北村氏は、その引き出しの中身を**「宝の山」**と表現します。
セミナーでは、既存ボディとの比較やドレーピング、モデルとの検証を通してALLUREのフォルムを導き出したプロセスに加え、原型師との対話から原型・雌型・生産・布張りへと進む、ドレスフォーム製作の現場も紹介します。
そして、完成したボディを4年間使い続けたことで見えてきたもの。
トワルとモデル着用時の差が縮まり、フィッティングの効率が上がったこと。デコルテやウエストの表現をより深く考えるようになったこと。そしてALLUREそのものが、北村氏にとって**「立体のブランド原型」**になっていったこと。
AKIRANAKA代表・中章氏は、ブランドが明確な女性像を持ち、それをデザイナーやパタンナーが共有し続けることの重要性を語ります。オリジナルボディは、そのブランドの軸を立体として共有するためのひとつの方法でもあります。
さらに3D CADが普及し、服づくりの効率化が進む今だからこそ、北村氏は、実生地を触り、モデルが着たときに生まれる空気や**「佇まい」**を感じ取る、人間の感覚の重要性を問いかけます。
ボディを、自分たちが目指す服の姿を映す“立体の基準”として考える。
一体のオリジナルボディの開発と4年間の実践を通して、パタンナーの美意識、ブランドらしいシルエット、そしてデジタル時代における身体と服づくりの関係を考えるセミナーです。
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